版画を制作するということは、直接、手(筆)で描くのと違い、どうしても不自由さがつきまとうものです。だからこそ出来上がった作品が思わぬ力強さを発するのだろうと思います。
特に、木版画は、彫刻刀による力技という側面があり、そこには潔さというのでしょうか、シャープな線や面のパワーを感じることが多いような気がします。
ところが、宇田川新聞さんの木版画は、いささか趣を異にします。それが面白いのです。ゆったりとした心地よさが作品に漂っています。レトロっぽいとカワイイとか言ってしまっては、なんだか勿体ないと思うのです。おかしみを湛え、時には寂しさをも感じさせる宇田川さんの作品には、
静かな抒情とも言える味わいがあります。
福生のギャラリー・オルタンシアにて
宇田川新聞 木版画展~ノスタルジックな日々~
が始まりました。
2016年10月18日より11月27日までです。
詳細はこちらへ。
コメントをお書きください