7月末に、Bunkamuraミュージアムのトワル・ド・ジュイ展にすべりこみで行ってきました。
フランドルのタピスリーやインド更紗の影響を受けて、18~19世紀にフランスで発展したいわゆる西洋更紗、トワル・ド・ジュイの展示はなかなか面白かったです。
個人的には後期の銅版画によるプリント柄よりも、インドのブロックプリント(木版画によるプリント)との影響関係に興味を持ちました。それがウィリアム・モリスなどアーツ&クラフツのテキスタイルへと繋がっていく流れもなるほどという感じでした。
以前、インドのターラー・ブックスのギーターさんが目を輝かせながら、
「今、ブロック・プリントの絵本を企画しているのよ」と言っていました。
果たしてどんなものだろうと気になっていましたが、
先日、驚くべき本(?)が届きました。
インドの伝統的なブロック・プリントの職人によるプリントの布作品を
観音開きのようなスタイルの「本」に加工したものです。
果たしてこれが本なのか。
ターラー・ブックスの自由な発想にはいつも驚かされます。
このブロック・プリントは、トワル・ド・ジュイに影響を与えた
装飾的なインド更紗というよりは、
むしろ民間信仰の信仰の対象になっているような、
土着的な香りのするものです。
森の地母神ともいうべき女神 Mother Godessへ祈りを
捧げることの大切さを訴える絵物語となっています。
とにかくすごいです。
興味のある方はぜひメイキング映像をご覧あれ。
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