ポンディシェリーで訪ねたかった場所は、スリー・オーロビンド・ハンドメイド・ペーパーでした。
ここは、手漉きの紙を製造する工房です。以前は、Tara Books は、ここから紙を仕入れていたそうですが、2年ほど前、この工房が、自社の紙製品のためだけに紙の製造を行い、外部へ卸すことをしなくなってからは、別の、バンガロールの近くの手漉き紙の工房へ「夜の木」の用紙も含め、発注しているそうです。
いずれにしても、手漉きの製造工程の基本は同じなので、この工房をぜひ訪ねたかったのです。
ポンディシェリーの町中にあるこの工房は、ゆったりした敷地の中に、いくつかの建物がありました。
メインの建物では、手漉きの作業が行われていました。
こまかく砕いた古布(コットン、ジュートなど)を大きな鍋のようなものに入れて攪拌し、
それを別の大きな四角い水槽のようなものに移し、そこから手作業で漉いて、
一枚ずつ間に布をいれて重ねて乾かしていました。
本当に古布を原料にしているんだ、と納得しました。
写真は禁じられていましたが、作業をしているおニイさんが、撮っちゃいなよ、
と目配せをしたので、こっそり撮影しました。
別の建物では、水槽がいくつもあり、そこでは、紙にマーブル模様などをつけたり、
染めたりするとのことでした。
色をつけたり、模様をあしらったりした様々な紙が保管されている倉庫のような建物とか、
デザインをする部屋とか、さまざまな部門が敷地内に点在し、
もちろんショップも充実していました。
さまざまな紙製品をしこたま買い込んだのは言うまでもないことです。
ポンディシェリーは、かつてフランス領であったためか、
どこかインドの他の町と雰囲気が違うとガイドブックに書かれていましたが、
本当にそうでした。
街並みは、整っていて、建物の感じもコロニアル風のものが多く、
それも英国風というよりはフランス風と言われればそんな気もしてきます。
レストランもフランス風の料理を出すところが多く、
獲れたての魚介を使ったシーフードに舌鼓をうちました。
夕方になると海辺の遊歩道をたくさんの人たちが散歩をしていました。
屋台なんかも出て、お祭りのようなにぎわいでした。
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矢端亀久男 (金曜日, 28 1月 2022 13:17)
インドでの手漉き紙の製造過程ではどのようなネリが使用されていたのでしょうか。