バーナード・リーチの夏

あまりに暑いので、いっそ外出をしてしまおうと思い立ち、

駒場の日本民藝館にバーナード・リーチ展を観に行ってきました。

リーチの作品には前から惹かれるところがありました。

今回、まとめて170点も展示されている作品をぶらぶらと

眺めながら、気持ちのよい時間を過ごしてきました。

リーチの陶芸作品は、飴釉やガレナ釉のものが多いためか、

なんとなく全体が茶色っぽい印象ですが、やはり、絵がよいですね。

民藝館の建物自体がとても心地よい空間で、

ついのんびりしてしまいます。

椅子に座って熱心に本を読んでいる女の人がいました。

 

帰りに本屋に立ち寄り、中沢新一さんの「野生の科学」という本を

つい衝動買いしてしまいました。その中に、「民藝を初期化する」と

題する章があり、たいへん興味深く読みました。

そこで、中沢さんは、柳宗悦の民藝運動の本質を考察し、

民藝を初期化する必要性を説いています。

民藝館の帰りにこの本に出会えたことは、なにか偶然とは言えないものの

力を 感じます。それが、タムラ堂の活動にどこかで繋がっているような、

そんな気がした、暑い夏の一日でした。